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■プロフィール

すずよし

Author:すずよし
自宅編集下請け人のすずよしです。

外出するときは着物に着替えます。

岩手出身、札幌在住。

着物にまつわる文章、俳句、歌、耳にした言葉などを
切り抜いて貼っていきます。

シリーズ「着物とわたし」も企画中。

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『メアリーの総て』を観た日のきもの
1月11日
朝からひどい雪。
昼ごろから晴れ間が。

午後、雪がやんだので、2人で映画を観にいく。
ディノスシネマで『メアリーの総て』。
ゴシック小説『フランケンシュタイン』を書いたメアリー・シェリーの生涯を描いた佳作。
メアリーを演じたエル・ファニングと父親のゴドウィン役のスティーブン・ディレインがとてもよかった。

終了後、夫が
「メアリー・シェリーって、ウィリアム・ゴドウィンの娘だったのか~。
俺、彼の本、『政治的正義』持ってるよ。本棚のどっかにある。
ゴドウィンの奥さんの名前はなんだっけ…いつも覚えられないんだよね、長い名前で。有名な女性解放論者なんだけど」
と言うのであきれる。
映画の感想の1発目がそれかよ…。

この映画はメアリー・シェリーという19世紀の女性作家が
自分の言葉を発見し、物語を紡ぎ出すまでの苦しみと喜びを丁寧に描いた作品で
監督はサウジアラビアのハイファ・アル=マンスール(『少女は自転車にのって』を撮った人。これもよい映画だった)。
サウジの女性監督がこのテーマを選んだということは、すごく納得がいく。
メアリー・シェリーは『フランケンシュタイン』の初版に作者名を入れることを出版社から拒否されるし、
小説が評判になって二版目からやっと名前が出たあとも、
長い間、夫の詩人シェリーが書いた作品ではないかという陰口に悩まされたのだ…。
女性が言葉と尊厳を得るために、闘った人が大勢いた(というか、今もいる)ことを忘れたくない。



◆越後花織(黄色に赤や茶色の花)
◆名古屋帯(首里花織。黒)
◆帯締め(道明。臙脂色の唐組)
◆帯揚げ(若草色の絞り。義母の箪笥から)

よく見たら花織×花織コーデになってた。



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こけし群とオレ。

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後ろ姿。

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「これ、出てきた」と夫から渡された本。
メアリー・シェリーの母ウルストンクラーフトの著作。
池袋西口・高野書店のタグがついてるから
院生時代に買った古本らしい。

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私的メモ | 13:17:27 | コメント(2)
阿波しじらで高雄の町を歩く
1月6日
快晴。
今回の旅は天気に恵まれた。
日中は30度近くまでいったのでは?

朝食後、きものに着替えて町に出る。
今日も暑い。
手持ちの半袖の服が尽きたのと、
冷房が効いた乗り物や店に出入りするたびにカーディガンを羽織ったり脱いだりするのが面倒臭くなって、
思い切って阿波しじらを着てみたら、これが大正解。
シボがあるしじらはべたつかないし、
衿を抜けば首筋が涼しいし、
身やつ口や足元から風が入ってくるのが気持ちいい。
そしてクーラーがきつい場所では、帯や袖が冷え過ぎからお腹や腕を守ってくれる。
阿波しじらってすばらしい(さすが、暑い徳島で生まれた素材…)。

まずトラムに乗って町に中心部に向かう。
乗り換え駅を勘違いして、ひとつ前で降りてしまったので、
プラットフォームのベンチに座って、次の便を待ちながらぽーっとしていると、
反対方向からフェリー乗り場行きのトラムが来る。
今日は日曜日なので、船で島に遊びに行くらしいファミリーで車内は満員。
窓から外を見ていた子どもたちが、こっちのきもの姿に気づいて手を振ってくるので、
なんとなく手を振り返したら、
次の車両の人たちも続いてどんどん手を振ってくるのであせった。
トラムが行ってしまうまで手を振り続けるオレ。美智子様か?
車内でも、こっちのきもの姿を見てニッコリ笑う方(主に女性)多し。

次のトラムに乗って、今度は正しい駅で降り、地下鉄で中央公園駅へ。
あちこち寄り道しながら漢神百貨店を目指す。
ここは高雄でいちばん高級なデパートとのことで、10階から上はホテルになっている。
店内のエスカレーターに乗っていたら、
反対側のエスカレーターで降りてきた女性(50代?)が、こっちのきものを見てパッと笑顔になり
「ハロー! △△○○!(きものステキ!と中国語で言っている雰囲気)」と声をかけてくる。
台湾女性はどうも和服好きが多いようだ。
今までイタリア、スペイン、フランスなどできものを着たけど、
こんなに好意的な反応があったのは初めて…。

地下の食品売り場をひやかし、魚や肉や野菜の価格を確認する。
たいていのものは日本より安かったけど、
林檎だけは1個289台湾元(1000円ぐらい!)の値がついていて、引っくり返りそうに。
台湾で林檎はとれないからな~。

百貨店を出て、近くのカフェのテラス席でサンドイッチとコーヒー。
風が吹くと案外涼しい。
空気の中に、かすかに香辛料の八角の匂いを感じる。
これが台湾の匂いだね…と、夫と言い合う。

午後、あちこち路地を歩き回るうちに暑くてたまらなくなり、
高雄市立図書館に逃げ込む。
ここはヨガ仲間のアサコさん(台湾好きで、冬は2週間ほど高雄で過ごすヒト)が教えてくれた穴場。
たしかに超モダンな建物で内部は広く、外国人も入館自由、
日本の本や雑誌がそろっている。
クーラーにほっとしながら、ソファに座って建築雑誌の薪ストーブ特集号に見入るオレたち。
そう、北海道に帰ったら、雪と氷の世界に逆戻りだけど、
山荘で薪ストーブを焚く楽しみが待っているのだ。

夕方、ホテルに戻ってひと休みしてから、
タクシーで海鮮料理店「海味澎湖」へ。
オープンエアのテーブルに案内され、小さな椅子に座って
暮れていく街や行きかう人を眺める嬉しさよ。
日本語が少しできる女性店員さんが
「メニューはこれです」
と言って連れていってくれたのは
ピンピンの魚ときれいな野菜がずらりと並んだガラスケースの前。
よさそうな魚を指さすと、蒸すか?焼くか?煮るか?と聞いてくる。
楽しい~。
台湾ビールを飲みながら、
ワタリガニ、魚の蒸し物、牡蠣と岩海苔の炒め物(お店のスタッフおすすめの品。おいしかった)、
細長い緑の野菜(あとで調べたら睡蓮菜という、台湾南部でよく食べられる水草の一種らしい)の炒め物、
そして雲丹炒飯(これにワタリガニの身をのせて食べたら、めちゃくちゃ旨かった)などを食べる。

人気店らしく、あっという間に満員に。
早めに来てよかった。
私らの周りは何組かの家族や友人が集まって、にぎやかに大きなテーブルを囲んでいる客が多く、
なんとなく南イタリアを思わせるムード。
とても感じがいい。

ホテルの部屋に戻って二次会。
昼間、セブンイレブンで買っておいた赤ワインをあけて、
高雄最後の夜に乾杯する。

🔷阿波しじら(鰹縞)
🔷半幅帯(きものなかむら。鳥と花の柄)
🔷帯締め(道明。蒸栗色の冠組)



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巨大な鳥の壁画。

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酒場シリーズ。


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おまけ🐦
余った台湾元を使うべく、
空港のお土産店で求めた先住民族布の小物入れ。

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私的メモ | 13:49:48 | コメント(4)
旅のなかの旅*バスで水門村
1月5日
高雄3日め。
今日も晴れ。
こんなに暑いのに、高雄の人はコートやダウンジャケット(!)を着ている。


またぞろ「旅のなかの旅」をやりたい虫が騒ぎだし、
隣の屏東(ピントン)県の水門(スイミェン)村に行ってみよう、ということに。
そこに「古琉坊」という店があって、山岳民族の布や服を売っているらしいのだ。
ネットの情報によれば、鉄道で屏東まで行き、そこから「車で30分」とあるのだけど、
バスが出ているのか、そもそもお店は開いているのか…。
行ってみて閉まっていたら目も当てられないよね、と話し合い、
朝食後、ホテルのスタッフに相談するつもりでフロントに向かう。

若いホテルマンに英語で話しかけようと近づくと、
年配のドアマン(60代?)が
「なにかお困りですか?」
と日本語で話しかけてきた。
事情を説明すると、「私が電話をかけてあげましょう」と言って
すぐにお店に電話を入れ(電話番号はこっちが調べておいた)、
今日は開店していること、閉店は夕方5時であること、屏東駅からバスが出ていることなどを確認してくださる。
そのうえ、メモ帳にさらさらと漢文を書き
「屏東駅に着いたら、まず①を見せてバスの乗り場を教えてもらってください」
「そしてバスの運転手に②を見せて、水門で降ろしてもらって」
とおっしゃる。
あまりの親切さにただただ驚いていると、
急にこちらの顔を見て
「あなた、一人で行くのですか?」
と聞くので、
「いえ、夫と行きます」
と応えると、
「ああ、ご主人と」
使う日本語がやたらにこなれている。
聞いてみると、「大学の日本語科で勉強しました。先生は東京の人でした」とのこと。
「実は私はあのあたり(屏東県)の出身なんです」
と言うので、またびっくり。
なんという偶然だろう。
彼の名前は陳さんという。

荷造りしてチェックアウト。
荷物をフロントに預けて、タクシーで高雄駅まで行き、
台鉄(台湾鉄道。日本の国鉄みたいなかんじ)に乗車。
鉄オタの夫はもちろん大興奮で、写真を撮りまくっている。
陳さんに教えてもらったとおり「南下」のプラットフォームから出発する。

途中、バナナ畑やパイナップル畑が見えたのはまあ予想通りだったけど、
水田で田植えが行われていたのには、さすがに度胆を抜かれた。
いま、1月ですよ。
台湾って1年に何回米を収穫するのか?

30分ほどで屏東駅着。
バスセンターの案内嬢に陳さんのメモを見せ、乗り場は1番だと教えてもらう。
出発時刻まで間があるので、切符売り場でチケットを買おうとしたら断られた。
どうも車内で払うシステムらしい。
そうか~と引き下がって、ベンチにぼーっと座っていたら、
切符売り場のお姉さんが走り寄ってきて、
「水門行きは3番乗り場からもっと早い便が出る。切符はここで売ってあげる」
というようなことを言う(中国語だったので、推定です)。
どうして皆、こんなに親切なの?

3番からバスに乗り、運転手さんに陳さんメモ②を見せ、出発進行。
屏東は県庁所在地?なので、かなり大きな町で、総合大学や医大もあった。
窓から見える風景は椰子の木の群生、バナナ畑、野犬、家の外に椅子を出して昼寝をしている人たち…
そしてケージに入った若い鶏を飼料とともに売っている「鶏屋さん」。

高い山が近づき、バスの乗客は一人また一人と降りていき、
ついに私ら2人だけとなる。
水門村はかなり奥地にあるらしい。

運転手さんが合図をして降ろしてくれたのは、街道沿いのガラーンとした交差点で、
どこに目当ての店があるのかまったくわからない。
道端で里芋を釜でふかして売っている女性に道を教えてもらって、てくてく歩き出す。
すごい日差し。日に焼けそう…。
大きな犬があちらこちらでウロウロしているのが少し怖い。
さんざん迷って、また道を間違え、水無し川(私らは「三途の川」と名付けた)を渡ってまた戻り、
汗だくになってやっと古琉坊にたどりついた時は、嬉しかった。

ハアハア言っている私らに水を出してくださった店の女性はエキゾチックな美女(おそらく山岳民族の血が混じっている)で
店内は美しい布と植物で満たされたステキ空間だった。
なごむ~。
店の奥のつり橋?を渡ると、そこはあずまや風のオープンテラスになっていて、
脇をきれいな川がごうごう音を立てて流れている。
なんだか郡上八幡みたいなところだ。

お客(というか近所の人?)のなかに日本語を話す女性(40代?)がいて、
いろいろ話しかけてくる。
箱根の温泉に行ったことがあるとか、日本が好きだとか。
店で売っているのは先住民族の衣装(美しいけれど、かなり派手…)とアクセサリー中心で
尺のある大きな布はほとんどなく、
和服に使えそうなものは細めの帯のみ。
この帯は民族衣装の上着とスカートを着用したときに締めるものだという。
これなら半幅帯として使えるかも…と選んでいたら、
それまで黙って店内の椅子に座っていた鄧小平に似ているおじいさんがいきなり
「これが800元は安い。機械でなく手で織っているから」
と日本語で話し出したのでぎょっとする。
彼の歳はおそらく80代前半…。
日本統治時代に「国民学校」で「日本人」として日本語を習った世代だろう…と考えていたら、
さっきの日本大好き婦人が
「この人は学校で日本語を教えられた。私はお金を払って日本語を習った」
とニコニコしながらおっしゃるので、
笑いたいような、泣きたいような、変な気持ちになる。
日本の旧植民地を旅するということは、
胸のあたりがよじれるようなこういう感覚と付き合うということ。
20年ぐらい前、韓国のソウルと田舎の温陽温泉(オニャンオンチョンと発音する。これもまた旅の中の旅だった…)に行ったとき、
いろいろな人(主に年配の方)が日本語で丁寧に話しかけてきて、なんとも言えない気分になったことを思い出す。

迷いに迷って細帯を3本選び(鄧小平氏が私のセレクトを見て、「どうして一番きれいなのを買わない?」と言いながら、残されたド派手な1本を指さす。いやいや…それは無理。「日本人は地味好みなんです」と言っておいた)、
あとは奥のテラスでまったり。
店のマダム(この方は漢民族のお顔)がコーヒーを淹れてくださり、
風は涼しく吹き渡り、
川は音を立てて流れ…ここは天国かと思う。

帰りのバスのことを聞いたら、
エキゾチック美人の店員さんがわざわざバス停まで連れていってくださり、
バスを待っているおじいさんと何やらしゃべったあと、
「この人は屏東まで行くそうなので、彼についていってください」と(英語で)言う。
しかし、バスの時刻表を見ると、次のバスが来るのは50分後。
「えー、ここでずっと待つの?」となり、
ちょうど向かいにタクシー会社の車庫があったので、
タクシーで屏東までいくらか美人に聞いたら「600元」と言う。
3000円もしないので、「タクシーで行きます」と言ったら、
彼女は「高いからダメ」「やめたほうがいい」と全力で止めにかかる。
時間を金で買うという考え方は、水門村では通用しないらしい。
夫が口からでまかせで「僕たち、急いでるから…」と言うと、
美人はいきなりスマホを検索して、
「上水門のバス停からもっと早く出る便があるから、私についてきて(Follow me!)」と言って走り出すので、
こっちもバタバタと追いかける。
カンカン照りの国道を全力疾走するオレたち…なにやってんだか。
「ここで待てば大丈夫」と、美人店員は別れを言って帰り、
だれもいないバス停に残された私ら。
10分経っても20分経ってもバスは来ない。
「このバス停、間違いじゃないの?」
「村に戻ったほうがいいかも」
「このままバスが来なかったらどうする」
「こういうこと、前にもあった。山の中のバス停で、全然バスが来なくて」
「あー、シチリアのカルタニセッタね。あの時もバスは結局来たから」
「今回も大丈夫」
実際、この日も50分後にバスは来て、
乗客のなかにはさっき村のバス停にいたおじさんもおり(つまり、あのままベンチに座っていればよかったのだ)
バスは屏東に向かう。

帰り道はやけに早く感じる。
屏東駅から台鉄に乗って高雄に戻り、タクシーでホテルへ。
荷物をピックアップして、今日から宿泊する85タワーホテルに向かう。
案内された部屋は70階にあるハーバービュー。
今まで泊まったホテルの部屋のなかで、いちばん高層であることは間違いない。

さすがにこの日はきものに着替える元気なく、
夕食はホテル近くの海鮮料理店で
水門村からの無事帰還を祝って、台湾ビールで乾杯する。
食べたものは小魚のから揚げ、ハマグリの香草炒め、海鮮麺(長崎チャンポン風。美味しい)、そして奮発して伊勢海老の蒸し物。

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陳さんメモ。


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細帯3本。


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古琉坊のバッグ。お洒落。

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私的メモ | 21:52:45 | コメント(6)
帯の里帰り@台湾・高雄
2019年1月3日
曇って寒い。
朝の気温は-7度。

昼すぎから荷造り。
目的地の高雄は20度超えの暑さらしいので、持っていく服に迷う。

2時半ごろ家を出て、トランクをごろごろしながら地下鉄、バスを乗り継いで千歳空港へ。
お正月も3日なので、国際線のチェックインカウンターはすいている。

荷物を預けてから、出国前の定番であるお鮨を食べに「花ぶさ」へ。
ここは空港内の寿司屋とは思えないほどネタもちゃんとしていて旨い。

チャイナエアラインの高雄行きは夜7:00の定刻を30ほど遅れて離陸。
これじゃ到着は夜中の12時近くになる…ヤバい、と夫と言い合う。
行き慣れた町ならいいけれど、高雄は初めてなので勝手がわからない。

乗客の8割、いや9割は台湾人観光客。
こんなに北海道を愛してくれてありがたい。

機内でリリアン・ヘルマンの『眠れない時代』を読む。
(1950年代、アメリカで行われた赤狩りについての、血も凍るような回想録…)

高雄空港に着いたのは11時半すぎ。
地下鉄が12時半まで動いているというので、タクシーは使わずMRTの空港駅に行く。
(なにしろ夫は鉄オタなので、しかたない…)
うまい具合に0:04発の地下鉄が来て、ホイホイと乗りこんだら…なんと冷房が効いている。
空港ロビーで「もうコートは不要だろう」とトランクに仕舞いこんだのは誤算だった。
あまりの寒さに夫はセーターをバッグから取り出す始末。
薄着になって自信満々で台湾入りした私らに、思わぬ落とし穴が。
(1月に冷房って、北海道人には逆立ちしても思いつかない)

20分ぐらいで高雄駅着。
さすがに駅構内はがらーんとしている。
適当に歩いていったら、どうも出口を間違えたらしく、タクシー乗り場が真っ暗であせる。
たまたま飛行機の中で隣同士の席に座ったカップル(若い台湾人)が近くにいたので、
「タクシーってどこで拾えるかな?」と(英語で)聞いたら、
男の子が大きい道路まで出てタクシーをつかまえてきてくれた。
なんて親切なんだ!謝謝。

結局ホテルにチェックインしたのは12時半過ぎ。
夜景がガーンと見える部屋で眠りにつく。
ベッドがやたらに大きい(キングサイズが2つ並んでいる)のが笑える。

1月4日
晴れて暑い。

朝食後、ホテルを出て町歩き開始。
ゆうべの教訓を生かし、カーディガンをバッグに入れていく(冷房対策)。

MRTの美麗島駅に行くつもりが、さっそく方向を間違える。
オレたちの旅はいつだってこんな感じだ…。
1キロぐらいの道を引き返し、ようやく地下鉄に乗って高雄博物館へ。
暑い日差しにボーっとなりながら歩く。

この博物館は日本統治時代、1930年代に建てられたもので、
和洋折衷…鉄筋コンクリートの洋館のアタマに和式の瓦屋根が乗っている、いわゆる帝冠様式。
「ああ、これ、名古屋市役所とか愛知県庁と同じ形」
「あと東京の九段会館ね。ファシズムの匂い…」
「満州国って感じだよね。よくこんなの残しておいたなー」
などと言い合いながら入館する。
(館内の説明プレートによれば、1990年代まで市庁舎として使われていたとのこと。
台湾人は物持ちがよい。日帝時代の建物はすべてぶっ壊した朝鮮とは好対照)

美しい内部のインテリア、吹き抜けなどを楽しみながら、展示を見て回る。
たまたまやっていた台湾の漆の歴史展が充実。
台湾でも昔から漆器が作られていたこと、まったく知らなかった。
展示されていた素朴なお盆(パイナップルの意匠。ちょっと鎌倉彫っぽい)が可愛い、こういうのが欲しい。

また、この建物は例の228事件の現場の一つだったとのことで、
犠牲者の写真や当時の新聞報道、ミニチュアの建物と人形を使った事件の再現パノラマなど、
とても細かい展示があった。
228事件のことは、侯孝賢(ホウシャオシェン)監督の『非情城市』で初めて知って、
台北では228記念館にも行ったけれど、
高雄でも大きな悲劇があったということはまったく知らなかった。
黙祷…。

博物館を出て川べりを散歩。
ブーゲンビリアが咲き乱れ、木の下で犬が昼寝し(南イタリアのレッチェを思い出す風景)、
ベンチでおじさんたちがオセロ?のようなゲームに興じている。
そしてこの暑さ。
きのうまで雪と氷の世界にいたなんて、信じられない。

日式料理店で海鮮うどん(ハマグリや海老やイカがたくさん入って美味しかった)を食べたあと
てくてく歩いて海の方に向かい、「芸術特区」へ。
ここは古い倉庫群をリノベーションし、カフェやギャラリーにしている高雄の新名所らしく、
観光客がいっぱいいた。
海岸に沿ってお洒落なチンチン電車(ライトトレインと呼ばれてる)が走っており、
鉄オタの夫はさっそく乗りたがる。
子どもみたい。
港の倉庫を観光客向けの施設にするという趣向は小樽や函館と同じだけど、
そこにトラムを走らせるというアイディアはすばらしい。
「小樽も真似すればいいのに」
「雪が多いから難しいかな…」
と言い合いながら、ライトトレインの乗客となる。

暑いので街歩きは早めに切り上げてホテルに戻り、シャワーを浴びる。
部屋のクーラーもつける。
夏である。

夜はきものに着替え、広東料理を食べにいく。
泊まっている福華大飯店3階にある「珍珠坊」。
フロア係の女性がすすめてくれた海老ワンタンみたいなやつ、皮がもちもちしておいしかったー。
ハマグリ入り焼売も最高。
港町の高雄はやはり魚介が旨い。
五つ星ホテル内のレストランなのにワインがなかったのはご愛嬌。
台湾ビールを飲みながら、「部屋で飲む用に、明日はコンビニでワインを仕入れておこう」と夫と誓い合う。


◆白大島(単衣)
◆台湾帯(縞。去年台北の永楽市場で求めた先住民族の布から仕立てたもの)
◆帯締め(道明。苔色の冠組)
◆帯揚げ(きねや。黄色の綸子。唐花の地紋入り)




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後ろ姿。

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酒場シリーズ。

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私的メモ | 19:05:06 | コメント(8)
完全防寒姿でかまぼこを買いに行く
★2017年の落穂拾いをもう一つだけ。

12月28日
晴れのち曇り。
顔が痛くなるほどの寒さ。

朝から楽しくAMラジオで「冬休み子ども科学電話相談」を聴く。
この番組は本当にすばらしい。

午後、きものに着替えて町に出る。
寒いのでさすがに大島はもうムリ。
厚手の結城紬を引っ張り出して、観世水風の半幅帯を締めてみる(この組み合わせ、夫にほめられた)。

今日のお出かけの目的は、正月用の宇部かまぼこ。
先日頂いた案内ハガキに書いてあった通り、
三越の地下にブースが作られていて、客でにぎわっている。
紅白かまぼこを2種類求め、サービス品の鳴門巻きを1本もらって、ホクホクして帰る。

◆結城紬(丸紋に楓と芝草。ネットで求めた新古品)
◆半幅帯(奈良のきものなかむら。格安品。なんと1000円)
◆帯締め(道明。水色×白。冠組)

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後ろ姿。

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あざらし草履に耳かけまでして。
チェブラーシカ?

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私的メモ | 14:20:08 | コメント(4)
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